信州 別所温泉-平成28年3月31日

長野県上田駅から上田電鉄別所線でのどかな田園地帯を走ると30分ほどで三方を山に囲まれた静かな温泉地「別所温泉」に着きます。今回のウォーキングでは、早朝に温泉街を巡り北向観音、安楽寺、常楽寺などの古いお寺を拝観しました。


<見どころ>
  • 別所温泉
      別所温泉は大変古く景行天皇の時代、日本武尊の東征の折りに発見されたといわれています。または平安時代中期の清少納言によって書かれた「枕草子」にある「湯は七久里の湯、有馬の湯、玉造の湯」という一節の中の「七久里の湯」が起源ではないかという説もあります。
  • 安楽寺
      伝承では奈良時代(天平年間)の創立ともいわれています。鎌倉時代の安楽寺は塩田荘を領した塩田流北条氏の庇護を得て非常に栄えました。本堂の裏を登った山腹にある八角三重塔は鎌倉時代末期に建立され現存する近世以前の八角塔としては唯一のもので国宝に指定されています。
  • 常楽寺
      常楽寺は北向観音堂が建立された天長2年(825年)、三楽寺の一つとして建立されました。茅葺の本堂が目につきます。境内にある多宝塔は北向観世音様が出現した所で、高さ2m85cmの安山岩で出来ており国の重要文化財に指定されています。
  • 北向観音
      北向観音堂は、平安時代初期の天長2年(825年)、比叡山延暦寺座主の慈覚大師円仁により開創された霊場です。境内にある愛染明王堂と樹齢1200年のカツラの古木にちなんで川口松太郎が小説「愛染かつら」を書いたことで有名です。このカツラは「愛染カツラ」と呼ばれています。
  • 外湯
      別所温泉には現在3つの共同浴場「大湯」・「大師湯」・「石湯」があり外湯と称されています。大湯は木曾義仲、大師湯は円仁(慈覚大師)、石湯は真田幸村ゆかりの湯として知られています。
  • 将軍塚
      平将門の乱平定で名を馳せた平 貞盛の甥で養子となり15番目の子として余五将軍と呼ばれた平維茂(たいらのこれもち) の墓とされています。平維茂はまた「鬼女紅葉伝説」で有名です。ただ将軍塚の案内板には古墳時代後期の円墳と記されています。
  • 西行の戻り橋
      西行には、各地に「西行戻し」と呼ばれる逸話が伝えられています。共通して、現地の童子にやりこめられ恥ずかしくなって来た道を戻っていく、というものです。別所温泉にある「西行の戻り橋」は、別名相染橋といいます。説明文によると「昔、西行法師が小諸の布引観音から別所の北向観音への途すがら、このあたりでワラビを採って遊んでいた村童にたわむれて”子どもらよ、ワラビ(わら火)をとって、手を焼くな”と問いかけた。子供らはすかさず”法師さん、ヒノキ(火の木)笠着て頭を焼くな”と返されさすがの法師も子供ですらこのように頓智のきく地に恐れをなして、この橋を渡らずに引き返したことからこの橋を西行の戻り橋という。」と書かれています
<データ>
  • 所在地 : 長野県上田市
  • 経     路 :
      北向観音参道入口~北向観音~大湯~旅館花屋~将軍塚~常楽寺~安楽寺~黒門~石湯~大師湯~北向観音参道入口
  • 距     離 : 2.6Km
  • 時     間 : 1.5時間
  • 撮影日 : 2016/3/31
  • アクセス :
      北向観音参道入口には別所温泉駅から徒歩で約10分。温泉宿泊者には各旅館を巡る専用バスが運転されています。
<ビデオ>

<フォトギャラリー>
<マップ>